理事長あいさつ
平成20年7月から日本アンドロロジー学会の理事長を務めております金沢大学泌尿器科の並木でございます。歴代の理事長と比較すると実力的に見劣るのは言うまでもありませんが、諸先輩の先生方が創設し、発展させてこられた本学会を、今まで以上に発展させることが、私に与えられた責務と心得、全力で任務にあたらせていただきますので、よろしくお願いいたします。
アンドロロジー学は臨床領域の男性学と基礎領域の雄性学が表裏一体となって発展してきたユニークな学術分野です。具体的にアンドロロジーが扱う疾患(基礎研究)を挙げると@男性不妊症(精子形成機構、受精機序、精子学)、AED(勃起のメカニズム)、BLOH症候群(アンドロゲンの作用機序)、C性分化異常(発生学、性分化の分子機序)、D前立腺癌・前立腺肥大症(前立腺の増殖機構)などとなり、まさに臨床分野、基礎分野の学際的な連携が重要であることがうかがえます。
学会の沿革にあるように、本学会は35年前にアンドロロジー研究会として創設され、その後日本アンドロロジー学会に名称変更され27年を経過しましたが、この間、前立腺癌・前立腺肥大症患者の急増、ED診療の拡大、不妊症診療の進歩・変革、LOH症候群診療の開始など診療面や社会的環境に大きな変化がありました。このような医療の進歩には、当然基礎研究の裏付けが必要ですが、日本アンドロロジー学会は臨床領域と基礎領域の臨床家・研究者の情報交換・討議の場として大きな役割を果たしてきました。
少子高齢化社会の現在そして将来において、日本アンドロロジー学会の役割は、学術的にも、社会的にも大きいと考えられます。本学会の趣旨をご理解頂き、今後ともご指導の程、よろしくお願い申し上げます。